2011年10月25日火曜日

浅草寺 菊供養と金竜の舞

前回ご紹介した、浅草寺の菊供養に出かけました。
久しぶりの浅草は観光客で賑わっていました。
まず、境内で献菊を買います。



それから、本堂に入りますが、その時入り口ですでに献花された下供菊と交換します。
この交換した菊は陰干しした後、枕の下に敷いて寝ることでご利益があるそうです。
お参りを済ませ、この日限定の長寿を祈願をした「菊のお守り」を授かりました。




そしてこの日は、「金竜の舞」という奉演が行われます。
浅草寺の山号「金龍山」から名をとったこの舞は『浅草寺縁起』に、観音示現の時
「寺辺に天空から金龍が舞い降り、一夜にして千株の松林ができた
(現世利益ともなる五穀豊穣の象徴)」とあることから創作されたもの」だそうです。


お囃子とともに、竜が仲見世から境内まで舞いながら進んでいきます。








竜は右へ左へと見物人の頭の上を通ります。獅子舞のように
ご利益があるのでしょうか。みなさん頭を出してみたり、うろこをさわってみたり。
なんとなくありがたい気分になります。




竜が門を通るときには、本当に生きているように見えました。




その門を過ぎると、そこには大きなわらじが飾られていました。
東北には藁を巧みに利用した美しい結びがたくさんあります。

「日本の伝統パッケージ」と名付けた岡秀行さんのコレクションを紹介
する展覧会が今年目黒区美術館でありました。「卵つと」という藁の卵の包みは
本当に美しく、運搬用に日常使われてという事に驚かされます。

東北の藁の結びは、機能的で、素朴だけれど優れたデザインだと感じます。
申し込んでいたワークショップが震災でキャンセルとなり、残念でしたが、
折形デザイン研究所のご紹介で、「卵つと」に挑戦する機会を頂きました。
無残な包みが一つできました。卵は何とか無事でしたが。


金竜の舞の舞い手、そして浅草組合花組のお囃子の方々、皆さん
えり袈裟をつけていらっいました。あわび結びでした。
男性と女性とで紐の上下が違っているようでした。


三味線の弦には朱色の結び。紐や結びはお祭りでは大活躍です。






これは楽器の紐。背に大きな叶結びが付けられています。
この結びは表から見ると四角く、裏は十時になっていて、口+十で
「叶」という字を表します。縁起の良い結びです。
神事でも仏事でも結びは必ずどこかに使われています。
はっぴの背の真っ赤な結びが、きりっとした彩りを添えていました。

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