この1年は結びを通じて新しい出会い、新しい試みが
続きました。父が「やってみなさい」と背中を押してくれ
ていると思うと、前に進む勇気がわきました。
それは、これまで続けてきた「結び」と「包み」の
出逢いでもありました。「包結記」という本を江戸時代に
出版した伊勢貞丈。武家社会に生きた故実家の1冊の
本が、私を折形の世界に導いてくれました。
折形教室に通って以来、この本は私に包み結びの奥に
ある心のあり方を伝えてくれる大切な本となりました。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhUmggA9tFGUodLXGFRMmsOLymcqNXguUnrxB1QVTvYDehHB3R7XDuM4o92I14LZgRcDasf8EH7wcJQ85cV1D2jomsVT8Gjh496KaQQS3JOSnh6jTsy6lyk9LzdJavS_iEz0KT-bAcHWhOn/s320/houketsu_2.jpg)
室町時代に確立された折形を、「日本人ならではの美しい
伝統の一つ」として、現代の折形を探求する折形デザイン研究所。
いつかこんな風に結びを伝えていきたいと思うようになり、
自分の方向性がうっすらとですが見えてきた年でした。
そして今年、かねてから興味のある五節供や年中行事を
テーマに結びのワークショップを始めました。
結びの文化の入り口として包みの基本を取り入れ、半年かけて
結びと包みをゆっくりとやってみました。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjvYZ1JJnG1P6A6WghWln4wk_EWOfzAgNnu7h9CmuDFOj8bLwGiFyUFnt7xf7KWOZC44_azJ9QpixKp7CFF52YJuCsdRhGzeRJpU8rek6Dca54rPfVaAgz7PqSigmqWfyQ5-7e0MmxnGAPN/s320/utuwaya.jpg)
これは代々木上原にある「うつわや」さんのオーナー、あらかわさん
との出会いがきっかけでした。
あらかわさんはお料理の本を2冊出しています。
手に入りやすい材料と、わかりやすいレシピで伝えてくれます。
美しい器はあらかわさんのお店で扱っている作家さんのもの。
優しい味の心温まる内容です。
心を豊かにする講座を開きたいと、誘ってくださった
その奥にも、やはり何かを伝えていきたいという思いを
感じさせられます。私には貴重な経験となりました。
父の一周忌で山口県への帰省途中、周南市と柳井市で
もワークショップを開きました。
友人が1年前から計画してくれたものです。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghs4O0KxoCTpLDB6hXudZpZ8oiCR0DMNlNzSRQkRr8k9PZBGmHbiZVIisJp-PF7U5WiiZ8Devuc6_LNACg12OkgDnN9v-dzNKgXu2YJeZe43RC7qwyguJLaSkbadub6tArqpGZB9-swMGC/s320/syuunann.jpg)
お正月のお箸包みを作成。結びは「菊綴じ結び」「あわび結び」で、
それぞれ包みに付けて仕上げます。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhmfdRCibA9sG1xTmFeZCTmV_iir6ZJchN-DSOUcnXeXENebSnu25UgqLQozaSBPhfx_JCFeHhsNuw3qb5fxvaEuvAbuxZsm5VVU2qC_d4z6fiOYCfrWZdTTA67V41ZOWJOrKfzXvy12fBJ/s320/okaisi.jpg)
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9zgLqEPEvKJSNSUHMms-GWzkG9ouB7DzHzsLfwvZz6U2TVrKGqQOtNidRhb26BOcc8p9FCTWjdW2DIv9r844162x0gdPRHEE5Aj1jIrP6qKfdRnWeDtGyTP8R6DyV0btTNNS6UvQQJDBX/s320/yanai.jpg)
7年間の遠距離介護で年6回は山口で過ごしました。
途中下車して京都の先生に結びを習い始めて6年が過ぎ、
しみじみと京都という街の深さを感じさせられています。
先生のお陰で、結びの精神性という面の大切さに気づき
そのことがすべての始まりだったような気がします。
五節供や年中行事というハレの場の意味するもの。
このテーマをしっかり学んで、結びを通して少しづつでも
伝えていければと考えています。
今年出逢った皆様には多くの機会と力を頂きました。
またご一緒できることを願っております。
本当にありがとうございました。