2015年2月10日火曜日

和菓子と水引

両口屋是清の季刊誌「いとをかし」のお仕事で和菓子職人さんにとって
水引が結べることが大切なお仕事だということをお聞きしました。

季刊誌「いとをかし」22号 (2015年1月)
 

昭和27年に入社した和菓子職人さんによりますと、すべてのお菓子は木箱に入り
水引をかけられていて、お菓子の修行に入る前に水引を結ぶ練習に励んだとあります。

日本最古の包み結びの専門書と言われます伊勢貞丈の「包結記」によりますと、
水引の結びには陰陽があり、平たいきもの、丸きもの、とその形によって決まった
結びがあることがわかります。


 
また貞丈著の「貞丈雑記」によりますと、「白は五色のもとなり」とあり、
紅白に染め分けられた水引は「左は白」である理由を挙げています。

和菓子の世界でも、紅白のお菓子は、水引同様に左に白というのが
常識になっているそうです。今回このお仕事で教えて頂きました。

日本の結びの特徴に吉凶・陰陽のあることが挙げられます。
贈り物の包みや結びのみならず、贈答品である和菓子にまで、室町時代に
確立された武家礼法に適った考え方が守り続けられてていることに、
改めて驚きをおぼえます。

折形が折り紙と違うところは、そこにメッセージが含まれているということだ
といわれます。相手との関係を重視し、自分の立場をわきまえる「包み結び」。
そんなことを思いながら、最近はプレゼントに半紙と水引、または紐で
包み結びを考えるのが楽しくなってきました。

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